泥んこ道をふたりで

そんなことあったねと笑おうよ

贅沢にならないように。

今週

渡部さんは私の住む街に来てたと思う。


次の日も店休日になってたから

泊まりだったのかもしれない。


だけど

私に連絡はなかった。


その日は

近くにいるねって

心の中で思いながら過ごした。


渡部さん

この街に来て、私のこと少しは思い出したかな?

それともそんな暇なかったかな?


その日は

スマホが気になって仕方なかった。


連絡、来ないのにね。



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たまたま奇跡的に時間ができた日の夕方

だめもとで

『今から少し電話できたりしますか?』

と渡部さんにLINEを送ってみた。


18時半ごろ送ったLINE。

それが翌朝まで未読だった。


既読のつかないメッセージとにらめっこは

すごく悲しい。


去年はずっとそうだった。

一晩たっても未読。

二晩たっても未読のこともあった。


そっか。

一度会えて盛り上がるような

単純なことではないのね。


また会いたくてたまらないのは

声が聞きたいのは

私だけなのね。


やっぱり前に逆戻りなのね。


だけど渡部さんは

翌朝9時すぎに返事をくれた。


『おはよー。昨日はごめんね。』


返事、くれた!


今までは既読がついても

返事はなかったけど!


私は

『こちらこそ、急にすみませんでした』

と返した。


その後は返信ありません。



贅沢になってたね。

一度会えたから

またすぐ会えるかもと思ってしまった。

連絡も前よりたくさんできるかもと思ってしまった。


だけど

次の朝、返信をくれたこと


以前なら

既読スルーだったから

変わったと思う。

嬉しい。



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贅沢にならないように。


いつかまたきっと会えるよ。

前よりずっとそう思える。




私のこと

肝が座った待ち方ができると

コメントをいただいたことがあって、

自分でも

よく待ったなぁと思ってたけど、


実際はそんなことなくて


この1年8ヶ月のあいだ

ほとんどの日は

寂しくて苦しくて恋しい気持ちを堪えて

過ごしてた。


今回逢えたから

今までの苦しい日々から

やっと抜け出せたように思えたけど


その保証はどこにもなくて


渡部さんのことを好きでいる限り

この苦しくて恋しい気持ちとは

離れられないんだなぁと

思いました。