泥んこ道をふたりで

そんなことあったねと笑おうよ

遠い

夏の始まりは胸が苦しくなります。


数年前の7月のはじめ


私の結婚後

ずっと会ってなかった渡部さんから

それはそれは突然連絡がきた。


「久しぶり!

今日、車ですれ違わなかった?」

と。


これが私たちの再会のきっかけでした。

始まりは渡部さんからだったんです。


そのあとも

ことあるごとに

「久しぶりに顔見たい」

と言われたり

「少しだけでも時間ない?」

と言われたり

(今じゃ考えられない・・・)


私が結婚して子どもがいることも知ってるのに。


だけどこの頃 私は

今よりさらに自由に動ける状況ではなくて

渡部さんのお誘いをずっと断っていた。


なので実際に私たちが再会したのは

この連絡が来てから1年以上後のこと。


懐かしい。今とは大違いだったんです。


渡部さんが心の調子を壊してしまってからかな。

連絡が途切れ途切れになったのは。


でも・・・本当に不思議なのは

どんなに久しぶりに会っても

私たちは自然と二人の距離が近づいて

いつのまにか昔の二人になるところ。


このまえ会えてから

もう3ヶ月。

だけど近頃の私たちから言えば

3ヶ月なんてまだまだ短いほう。


だからまだまだ会えないんだろうなぁと思ってる。

なんとなく今じゃないことが感じ取れるし。


今月、渡部さんは、たぶん私の住む街には来ないと思う。

とくに約束してなくても、近くに来てるかなぁと想像するだけで嬉しかったから、来ないのはちょっと寂しい。

もしかしたら、渡部さんの仕事内容が変わった関係で今後はもう私の住む街には来なくなってしまったのかもしれない。

そしたら

すごく寂しい。

渡部さんが遠くなっちゃうよ。

もしそうだったら

本当にずっと会えない気がする。


こんな時

渡部さんのお店がもっと近かったらいいのにと思う。。。


今 私たちは遠い。


渡部さんのお仕事

すごく変わってしまったから

もう遠い私のところにも来てくれないのかな。


もしかしたら

もう会えないのかな。


なんて思っています。


私たちが再会した季節に。