泥んこ道をふたりで

そんなことあったねと笑おうよ

おもいで❁忘れられない一言❁

また、昔の話です。


(※内容的に不快に思われる方がいらしたら

申し訳ございません。。。)



私が結婚する前

渡部さんと付き合ってた(?)ころ。


渡部さんの転勤が決まって

もうあと数週間で

遠くの地方へ引っ越してしまう…

という時期のこと。


転勤が決まっても

「別れよう」も「一緒についてきて」もなくて。

引越しの日だけが

刻々と近づいてました。


ただ

もうすぐ遠距離になるからか

自然と会う頻度はかなり増えてて

渡部さんのひとり暮らしの部屋に

ほぼ半同棲みたいな感じでした。


言葉にしてなかったけど

お互い

なんとも言えない寂しさを感じてました。

だけど私も渡部さんも

言わなかったのです。

「寂しいね」とか

「離れたくないよ」とか。


そんな時期のある夜

いつものように

渡部さんのお部屋に泊まってて

いつものように

抱き合ってました。


でも

その日


渡部さんは

なにもつけてなくて。

私の中にそのまま

少しだけど

出したのです。


「ちょっと出した」

と渡部さんが言うので

私はびっくりして


「そんなことして

もし妊娠したら

私も〇〇(転勤先の地名)についていくことになるよ」


と言ったら



渡部さんが




「そんなに嬉しいことはないよ」


と。





私はすごくびっくりしました。


渡部さんから

そんなこと言われるなんて。


「うちのお父さんに殴られちゃうよ」

と私は冗談で返しましたが。


たしかに

この渡部さんの行動は

無責任だし、

聞いてて嫌な思いをされた方もいらっしゃるかもしれませんが


渡部さん

私を本当は

転勤先まで連れていきたいと思ってたのかなと

当時の私はドキドキしたのです。。。


渡部さんは

できちゃった婚は

べつに反対じゃないらしく

それがきっかけになるなら

いいと思うって言ってました。


このときの

「そんなに嬉しいことはないよ」

私は今でも

忘れられずにいます。


このとき

本当に

ついていってたら…

と思うけど



ついていけなかった。


渡部さんがはっきり

「一緒についてきてほしい」

と言ってくれたわけじゃなかったし。


私はその当時、社会人になったばかりで

私が子どもの頃から夢だった仕事をしてることを渡部さんは知ってたので

そんな私の人生を変えてまで連れて行く覚悟は到底なかったんだと思います。



何年も前のことだけど

いまだに忘れられなくて

思い出すたびに

せつなくなってしまう言葉でした。




おわり。